投資や資産運用は生活に支障が出ない範囲で
『投資は生活に支障が出ないお金や最悪無くなってもよいと思えるお金で行いましょう』というフレーズはよく目にしたことがあると思います。
余裕資金で投資をするという行為は、投資をするうえで大前提となってくるのですが、そもそも余裕資金ってなに?と疑問を持たれている方もいるのではないでしょうか。
「最悪無くなってもいいと思えるお金なんてねーよ!」と思っている方もいると思います。
そうです。無くなっていいお金なんてものは私たち一般人には1円もありません。
このページでは、投資の世界でいうところの『余裕資金(余剰資金)』とは一体どういったものなのかを解説していきます。
無くなっていいと思えるお金はいくら?
最悪無くなってもいいと思えるお金なんてものは無いと思っている方は多いと思います。
一生懸命働いて稼いだお金をそんなドライに割り切れないのは事実。
余裕資金の意味を、無くなっても良いと思えるお金だと考えているうちは、永遠に投資を始めることはできないのではないでしょうか。
というわけで余裕資金という言葉の意味は『生活に支障が出るかもしれない資金は投資に使ってはいけない』と解釈するべきだと考えます。
最悪無くなってもいいと思えるお金ではなく、生活に支障が出ない範囲のお金と受け取りましょう。
- NG:無くなってもいいと思えるお金
- OK:生活に支障が出ない範囲のお金
無くなってしまっても良いお金なんて一銭もありませんが、無くなったら生活ができないお金で投資をするのだけは絶対に避けるべきです。
余裕資金の割合や目安
では、無くなっても生活に支障が出ない範囲のお金とは一体どれくらいなのかを計算していきましょう。
生活費がどれくらい必要なのかはそれぞれ違ってくるので、割合や目安で見極めると分かりやすくなります。
ざっくり簡単に判断すると『半年分の生活費以外のお金』です。
たとえば、銀行に預けているお金が200万円あったとして、まったく働かなくても半年間は生活していけるお金が100万円だと割り出せたとすると、投資に回せるお金は100万円というのが目安になります。
とはいえ…
- 車や家等のローン返済がある
- 安定した収入がない
- 浪費癖がある
等の不安材料を抱えている場合は、その限りではありません。
まずは日々の生活を見直し、お金に関する不安材料を取り除くことが最優先なので、投資を始める始めない以前の問題になります。
余裕資金を一カ所にぶち込まないほうが良い
投資の格言に『卵は1つのカゴに盛るな』という言葉があります。
簡単に言うと、大怪我を避けるために投資先を分散してなにかあったとしても軽傷で済むようにしておきましょうという格言。
とはいえ、卵を1つのカゴに盛らずに分散投資していたとしても、カゴを落としてしまうと全ての卵は割れることはないにしても何個かは割れてしまいます。
余裕資金とはいえ1円たりとも損はしたくないという気持ちは痛いほど分かります。
少しの損失でも許容したくないと考えがちなのですが、投資に失敗はつきものだという割り切りが重要になります。
自身の投資方針と方向がズレた場合は迷わず損失を確定してしまうことが大切。
卵を1つのカゴに盛らない状態で投資をしていると、損失を確定してしまうことで軽傷で済む場合があるので、資金を大きく減らさずに再び新たな投資先に突っ込むことができます。
無くなってもいいと思えるお金は1円もありませんが、切り捨ててしまったほうが被害の拡大を抑えることができる場面もあります。
絶対に安全な投資先なんてものは私たちには絶対に分からないので、1つのカゴに大事な資金を突っ込むのは極めて危険。
投資を始める前に余裕資金(貯金)を貯めよう
投資をするためにはある程度まとまったお金が必要になります。
少額から始められる投資も数多く存在しますが、運用する額が少額であれば得られる利益も少額になります。
株やFX等の証券口座を開設する時に口座開設の審査が行われ、その際に投資に回せるお金はいくらあるのかを質問されます。
投資に回せるお金=余裕資金は最低でも100万円は無いと、投資を始める以前に口座開設すらできない場合も少なくありません。
むしろ、100万円の余裕資金が無い状態で投資を始めても、運用で得られる利益は雀の涙に等しいです。
投資は元手が多ければ多い程有利になると言われているので、まずはコツコツと貯金を増やしていくことが大切です。
さいごに
投資は最悪無くなってもよいと思えるお金で行いましょう…というフレーズを目にしたことがあると思いますが、最悪無くなってもいいと思えるお金は1円も無いという方が大半だと思います。
言葉の通りに捉えて、余裕資金の意味を『無くなってもいいと思えるお金』だと考えているうちは永遠に投資を始めることはできないのではないでしょうか。
どう割り切って解釈するかによりますが、最悪無くなってもいいと思えるお金ではなく、『生活に支障が出るかもしれない資金は投資に使ってはいけない』と受け取りましょう。
余裕資金の割合や目安は『半年分の生活費以外のお金』と言われています。
支出面で不安材料を多く抱えている場合は一旦投資のことは忘れてしまい、まずはそれらの不安材料を見直して100万円以上の貯蓄(余裕資金)を捻出するところから始めることが重要です。
コメント