高金利通貨(新興国通貨)の運用はFX口座を分けたほうが良い3つの理由とは
私は、高金利通貨ペアである『南アフリカランド/円』と『メキシコペソ/円』をスワップと値動きによる利益を狙ってFX運用をしています。
南アフリカランド/円とメキシコペソ/円とトルコリラ/円は、高金利通貨3兄弟とも呼ばれているくらいスワップポイントが高く設定されている通貨ペア。
1つのFX口座で複数の通貨ペアを運用することもできるのですが、別々のFX口座でそれぞれの通貨ペアを運用することで、強制ロスカットのリスクを軽減することができます。
有り余る豊富な資金があるのであれば、細かいことは気にせず1つの口座にまとめても良いとは思うのですが、限られた余裕資金でFX運用をするのであれば資金管理は必須。
このページでは、高金利通貨の運用はFX口座を分けるべき理由を解説していきます。
理由その1 巻き込まれ強制ロスカットを防ぐため
FX運用を始めるにはどこかのFX会社の口座を開設する必要があります。
最初から複数のFX会社の口座を開設していく猛者もいるかもしれませんが、初心者は1社のFX口座を開設してそこでFXを開始すると思います。
私も例にもれず1社のFX口座を開設してFXを開始しました。
最初は世界の基軸通貨である米ドルからスタートするために米ドル/円を買うと思います。
時が経つにつれて『高金利通貨はスワップが稼げる』とか『ポンドは値が動きやすいから稼げる』等の情報が目に入るようになり、米ドル/円以外の通貨ペアにも手を出すようになっていきます。
しっかりと損切を設定している場合は問題ないのですが、段々と色々な通貨ペアのポジションが増えていき、気が付けば複数の通貨ペアが1つの口座内で塩漬け状態に…
そして、保有している複数の通貨ペアのどれか1つが暴落してしまうと、FX口座の維持率が100%を切ってしまい、保有している全ての通貨ペアが巻き込まれ強制ロスカットされてしまうという悲惨な状況に陥ってしまう可能性が高まります。
たとえば、米ドル/円は暴落していなくてもトルコリラ/円だけ暴落することもあります。逆もしかり。
トルコリラ/円の月足チャートです。2015年時点では50円だった値が2019年時点では20円を下回っています。
口座を分けておけば暴落した通貨ペアだけの強制ロスカットで済んだところ、1つの口座で複数の通貨ペアを運用している時に1つの通貨ペアが大暴落すると、他の通貨ペアまで巻き込まれて強制ロスカットされてしまう危険性が高まります。
理由その2 強制ロスカットレートを計算しやすいため
強制ロスカットレートを計算できるツールが開放されているFX会社があります。
強制ロスカットレート計算ツールは自身の口座状況を把握することができる優れもの。
自力で計算することもできるのですが、ツールに数字を入力するだけで状況を把握できるので利用しない手はありません。
ですが、1つのFX口座内に複数の通貨ペアを保有している場合はツールでの計算は不可能になってしまいます。
複数の通貨ペアが同じ値動きをするとは限らないためです。
理由その3 スワップ値がFX会社によって異なるため
高金利通貨と言われている『トルコリラ』『南アフリカランド』『メキシコペソ』ですが、ポジションを保有している時にもらえるスワップポイントはFX会社によって異なります。
スワップポイントが全体的に高く設定しているFX会社もあれば、特定の通貨ペアのスワップポイントが高いFX会社、スワップポイントが全体的に低いFX会社もあります。
長期で高金利通貨を運用するとなると、スワップポイントが1円違うだけでも結構もったいない結果になります。
1万通貨につき1日15円もらえる通貨ペアを100万通貨保有している場合と、1万通貨につき1日14円もらえる同通貨ペアを100万通貨保有している場合を計算すると…
- 15円×100万通貨=1日1,500円=30日45,000円
- 14円×100万通貨=1日1,400円=30日42,000円
スワップが1円違うだけでも1カ月単位で3,000円も違いが出てきます。
スワップポイントは固定されていない場合が多く時期によって変動するのですが、スワップ運用をする場合はスワップに力を入れているFX会社を選ぶべき。
トルコリラ/円のスワップポイントが平均して高いFX会社、南アフリカランド/円のスワップポイントが平均して高いFX会社、メキシコペソ/円のスワップポイントが平均して高いFX会社、全体的にスワップポイントが平均して高いFX会社があります。
まとめ
高金利通貨を運用する場合はFX口座を分けるべき3つの理由は…
- 巻き込まれ強制ロスカットを防ぐため
- 強制ロスカットレートを計算しやすいため
- スワップ値がFX会社によって異なるため
高金利通貨に限らず、先進国通貨を運用する場合でもFX口座を分けたほうがリスクが軽減されます。
同FX口座で2つ以上の通貨ペアを保有する場合は、値動きに相関関係がある通貨ペアを買い(ロング)と空売り(ショート)に分けて運用しましょう。
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